復活したお茶屋は和カフェへ
今回なもねっとの取材先は、「中山道 水戸屋」さん。
2005年のお盆にオープンした、恵那では珍しい和風のカフェです。
水戸屋の末裔である山内さんは、毎朝ここのケーキを焼いています。
「今日はブランデーケーキの出来が良かった。」
カウンター上の硝子のケーキドームに大切に並べられた数種類のケーキは、いつでもスタンバイOK。
なかでも、NO.1人気のシフォンケーキはしっとり上等です。
こちらではケーキだけではなく珈琲、紅茶にも強いこだわりがあり、日本紅茶協会インストラクターの熊崎俊太郎さんのブレンドした、アメージングティーが飲めるのは、ここだけ
。
四種類のブレンドティーを計4回、飲んでから一杯ずつ、丁寧にそそいでくれます。こういうお茶の飲み方はこれまでしたことがありません。カップ&ソーサーは白磁が美しい宮内庁御用達の大倉陶園のもの。
紅茶もコーヒーもより一層美味しく感じられます。
コーヒーも抽出式でたっぷりめ。
一歩カフェに入れば、細心の気配りと演出がなされています。
ここまでお茶を丁寧に飲めるところはまれかも。
紅茶〜四重奏〜とケーキのセット・・・2名様以上お一人1,000円
●アメージングブレンド四種〔トロピカル、マスカット、シナモン、フルーティ〕すべてが飲めます
●ケーキ〔シフォン、ブランデーチョコくりーむ、ガトーショコラ、アップルパイ〕からチョイス
備前焼きのギャラリーを開設
2階では、広島にある備前焼きの窯元からの200以上の作品が置かれたギャラリーになっています。
・胡麻(ごま)
・火襷(ひだすき)
・桟切(さんきり)
・ぼた餅(ぼたもち)
耳慣れないひびきですが、これは備前焼の陶芸用語。
鉄のような単色に近い備前焼の表面に変化をつける表現方法で作品たちの特徴でもあるとか。よく見るとそれぞれ生地に違いがあります。
型押しでない手作りの作品は高級なものからかわいいものなど豊富に揃えてあります。
置かれた備前焼を最初は「鉄色が渋い器」としか感じていませんでしたが、特徴や説明をうかがい、ひとつずつをながめている個性的で味のあることもわかります。
こういう器をふだん使いからはじめてみたら、お茶もおいしくいただけそう。現代のお茶屋さんは、訪れる人に最高の器と手間をかけて、ゆっくりと贅沢な時間を提供してくれました。